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聖なる黒夜(柴田よしき)


ある日突然、理不尽な事故に巻き込まれて死んでしまうかもしれない。
ある日突然、相方がいなくなってしまうかもしれない。

テレビの向こうで流れる
無差別殺人の被害者に、自分や友達がならないという
保証なんてどこにもなくて、
いつ、そこに巻き込まれても
不思議でもなんでもない。

実際、不幸にも被害に遭われた方だって
前日まできっと、そんなこととは無縁に生きていたはずだ。

何かの事件でなくても
もしかしたら明日信号待ちをしているときに
車が突っ込んでくるかもしれなくて、
通勤電車が、事故を起こすかもしれなくて、
ありうる不幸を数え始めたら、キリがない。

大多数の人はそれらと無縁に生きているけれども、
もし巻き込まれたら、どうすればいいんだろう。

加害者や、その関係者を呪いながら生きるしかないんだろうか。

もしもある日冤罪で逮捕されたりしたら
どうやって生きていけばいいんだろうか。

そうやって事件や事故に
ある日突然、無理矢理巻き込まれてしまった人たちの物語。

RIKOシリーズのスピンアウト、
そしてハナちゃんシリーズとも関係のあるこの作品。
名作と聞いていましたが、
確かにスゴかった。

構成もうまくて。
今起きているヤクザの幹部「韮崎」の殺人事件と
山内の身に起きた過去の事件の話。
そして、彼らの過去に巻き込まれてしまった人たちの物語。

それがどんどん絡まって、ほどけなくなって、
誰が悪かったのか。
誰も悪くなかったのか。
本当にそうなのか。
自分を責めるしかないのか。
どこに、救いがあるのか。

タイトルがまた、読めば読むほど色々な意味を持ってきて
ミステリーなんだけれども、とてもとても、切ない。

すごいと聞いていても読み応えがあるって、すごいよな。
久々に満腹感のある読書でした。

ハナちゃんシリーズで出てくる山内が意外と人気があって、
今まで、実はさっぱりその魅力が分からなかったんですが、
これを読んでなんとなく分かりました。

今日の延長線上の明日があると信じて、
そして今日も“大多数”の側にいられることを幸せに感じた。

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