スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | pookmark |
<< 保育園ニュース雑感 | main | 「在宅勤務は自営業扱いです」 >>

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

小説家に、なりたかった。

子供のころ一瞬だけ抱えた、つたない夢ではあるのだけれど、
小学生ながら、その夢を聞いた親や親せきの
「おー、そりゃすごい」という言葉についてきた(笑)に
「お前には無理だ」という気配を濃厚に感じ取り、
あっさりとその夢を撤回し、
「とにかくこれなのだ」というモノを思いつかないままに
ぼんやりと生きていくわけである。

いろんなことが巡り巡って現在、
コピーライターの端くれの端くれとして
文章を書いてお金をいただくところに辿りつき、
かつてのSE経験も
自らを特徴づける糧にすることができていて、
運よく、納得どころに、落ち着けたものだと自分でも思う。

子育ては洗脳だ、というのは
常に思ってきたことであり、
何より自分自身に親(というより母)の影響は色濃く出ている。

大学受験は大変だからと、中高一貫校を受験させた母。
その仕事は大変だよと、言っていた母。

無意識というより、もはや反射的に“大変さ”をお避ける習性が
骨の底まで染みついている。

けれども、これまた身に染みて知っているのは
大変さを乗り越えないと、「すげーーーー楽しい!」こともなかったりするのだ。

だっていつも思い出すダンスの思い出は、
すげーーー大変な練習だったり、
もう二度としない!と思う裏方仕事だったりとセットで、
それを乗り越えたからこその
アドレナリン放出があるわけだと。

なぜ、仕事においては、大変さばかりに注目して、
その先にある楽しさのことを教えてくれなかったのか。
母に文句を言いたい気持ちが一つもないと言ったら嘘になるけれども
母なりに一生懸命、子供を思っていたことは分かるし、
一般事務からの専業主婦であった母に
「女性としてのキャリア形成」まで考え抜いた子育てを求めるのは
酷だろうとも思う。
(むしろ問題は子育てにおける父の不在かもしれない)

前置きばかり長くなってきたけれど、
ワーク・シフトである。

今まで通りの働き方では、哀れな未来が待っているよと
具体的なイメージを描きつつ、
自分の得意分野をすっごく伸ばして頑張ろうねと、
人生で何が大切なのかを自分で選ぶようにしようねと
ざーーっくりいうとそんなアドバイスがされていて、
正論すぎるほど正論であり、納得ではあるのだけれど。

でも、自分はこれだ!ということを
お金その他もろもろのデメリットを乗り越えてまで選べる人って
どれだけいるんだろうか?
それを見つけられること自体がとても恵まれていることだと
この著者は気付いているんだろうか。
ということを、ツラツラと述べてきた生い立ちを持つ私としては考えてしまった。

「仕事が本当に好き」という人は
宝くじが当たった時に、このお金をどう仕事に使おうか考える人だと
思っているのだけれど、
そんな人そうそういない。
大体、どこでも交わされる会話の常として
「宝くじ当たったらまず会社を辞めたい」というのは
よくある話。

そもそもこの本で対象とする読者自体が、
世の中でも上の方に属する人たちだと思うのだけれど
研究者だというには、調査対象があまりに“意識高い系”な人に偏っていないか?
働き方シンポジウムに積極的に参加してきた人の言葉ばかりというのは
ちょっと足りなくはないんだろうか?
その辺で働いている人に話を聞きにいったりはしないの?

何よりも、シフトに成功した女性(子育てと両立している)の例が
みんな小説家やコラムニストばっかりってのはどうなの?
事務として働いていたけれど、経理も面白そうだと思って
勉強して転職しました、というのも立派な“シフト”のはずだし、
そういう例なんていくらでもありそうだけど。
(これって、日本と海外の違いだったりする?)

極端な世界を描くことで警鐘を鳴らすのが主旨というのは分かる。
でもどうしても、自分たちが最初から無視されている気持ちになってしまう。
被害者妄想かもしれないけれど。

そして、肝心な“自分はどう動くのか”だけれど、
働く母親として、今の日本社会の限界をひしひしと感じる今日この頃。
もっとスキルアップするために転職…とか思っても、
「子供が小さい」「定時退社」という大きなハードルが立ちはだかる。
今の環境で、できる限りのスキルアップをする、ってのを頑張るしかないだろう。
(まぁ、ぼんやりしていると漫然と仕事が通り過ぎて行ってしまうので
意識ひとつで変えられることは多い)

とはいえ、
私は“何を選択するか”という点において
仕事も子育ても、どちらもほどほどにやりたい、というのが
偽らざる本音で、
この本では「それじゃ駄目よ」と言われている気持ちなのだけれど、
そういう選択もしちゃいけないんだろうか。

自分を必要とされていて、定時くらいには基本上がれて、
子供と一緒の時間も持てて
時々旅行に行ける。
そういう生活をしたいんですが、ダメですか?
落ちこぼれるしかないんでしょうか?

この本が言わんとするところは多いに納得する。
これからの働き方を考えるうえでは、
一度読んでおくといい本だとは思う。

ただ、自分自身で選択を!と言われているのに、
自分が考えている選択肢は「それじゃダメだから」と最初から言われているような
多分そんな違和感を、私は感じてしまった。
とはいえこのままじゃ行先厳しいのも事実ではあるので、
さて、それをどうしようか、ってのは今の課題。

もうひとつ
子供の好奇心を、夢中になることを、邪魔しないように、
それは“大変だ”と言いすぎないように、
興味関心を持つ分野を“仕事にするいろんな道”を案内できるように、
ありたい。


ちなみに、インターネットやクラウドサービスの普及も
働き方を変える大きな要因として挙げられているのだけれど、
これまた日本社会の限界を大いに感じているので、
これはこれでまた別に書こうかと。
| book | 14:02 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

スポンサーサイト

| - | 14:02 | - | - | pookmark |
Comment









Trackback
url: http://at-sunny-day.jugem.jp/trackback/149

11
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
--
>>
<<
--
Profile
Sponsored links
New entries
Archives
Categories
Recent comment
Recent trackback
Mobile
qrcode
Others
無料ブログ作成サービス JUGEM